おばんでやす!ラグーハウスのまーみーです!
季節の変わり目などで体調を崩し、下痢、腹痛、吐き気、吐いたりする症状の時、不安になりますよね。病院に行くべきか、自宅療養するべきか判断に困る時ありませんか?そんな時は慌てず、まず自覚症状を確認してみましょう。そして自宅で様子を見れる状態ならば症状を観察しながら、「自宅で行えるケアー」をしましょう。看護師まーみーが体調回復のお手伝いをします。
自覚症状を確認しましょう!
1どんな下痢?
便はどのような性状ですか?
- 水様便⇒水のようにシャーシャーと出る便
- 泥状便⇒ドロドロの便
- 不消化便⇒食べた物が消化されず原型が残っている便
- 血便⇒真っ赤で鮮血の便
便の回数は?
下痢の回数によって、治療内容が変わるため回数を数えておきましょう。
- 1日1回程度
- 1日5回前後
- 1日10回以上
2どんな痛み?
痛みの種類はどれですか?
- おなか全体が痛い
- おなかが張る
- おならが全く出ず、おなかが張って痛い
- ぎゅるぎゅると腸が動いて痛い
- 便が出そうで出ない痛み(しぶり腹)
- 激痛
3熱は何度?
- 37.0℃台の微熱
- 38.0℃台の熱
- 39.0℃以上の高熱
4吐き気や吐いたりしてますか?
- ムカムカする吐き気
- 胃液が出る
- 消化されない物を吐く
- 食べた物を吐く
- 緑色のものを吐く
- 血液が混じる
- 血液を吐く
成人の下痢の場合
受診が必要
- 熱が37.5℃以上で腹痛を伴い、下痢が1日10回以上ある場合は内科、胃腸科、消化器科へ受診する
- 血液が混ざる嘔吐、下痢の場合は入院設備のある病院へ至急受診する。
受診時必要なもの
- 自覚症状を紙に書いて医師、看護師に渡してください。迅速な処置に役立ちます。
- 健康保険証
- 医療証(公費負担医療制度の給付を受けられる証明書)をお持ちの方は医療証と健康保険証
自宅で療養する
- 熱が37.5℃前後で腹痛、嘔吐、下痢のいずれかあり、1日1~2回程度の回数の場合は自宅で様子を観ましょう。
ただし、症状が強くなる場合は受診をお勧めします。
【1】安静にする
下痢・嘔吐の場合は胃や腸の粘膜が荒れています。腸の粘膜が荒れていると、水分や栄養が粘膜から吸収されません。
粘膜の安静を保つために、胃や腸の運動をしずめる為に安静にして寝ていましょう。
【2】保温につとめる
体を冷やさないようにしましょう。
夏はお腹にタオルやタオルケットをかけて休みましょう。
クーラーで 室温:27℃~28℃ 湿度50%前後に保つ
冬は首元、足元も冷えないようにしましょう。
暖房器具で 室温:22℃~24℃ 湿度50%前後に保つ
【3】食事、飲み物に気をつけること
- 下痢・嘔吐が激しい場合は、食事を摂らないようにしましょう。禁食にすることで胃腸の粘膜を休め安静を保てます。
- 脱水症にならないように、温かい番茶、白湯=さゆ(水を沸かしたお湯)、薄めた紅茶、薄めた緑茶、常温のスポーツ飲料などをこまめに一口(ひとくち)づつ数十回に分けて飲みましょう。
※一度にたくさん飲んでしまうと、胃腸の動きを刺激して腹痛、嘔吐、下痢の症状が更に強くなります。
【4】下痢・嘔吐のときに避けたほうがよい食べ物
- 冷たい飲み物・食べ物
- 普通の硬さのご飯
- ラーメン、中華料理、ハンバーグ、から揚げなど脂肪の多い物
- ゴボウ、タケノコ、トウモロコシ、海藻など繊維の多い食べ物
- 貝、イカ、タコ、漬物など消化しにくい食べ物
- 生野菜、栗、にんにく、チーズなど発酵しやすい食べ物
- コーヒー、アルコール、辛い物など刺激の強い食品
【5】下痢が激しい時にすすめる水分
- 白湯、番茶
- スポーツドリンク(糖尿病の方は2倍に薄めて飲んでください)
- 重湯(おかゆの上の汁)
- 味噌汁、コンソメスープ
- 粉末スープ、液体ポタージュ
- くず湯(片栗粉に少しの砂糖を茶碗に入れ、熱湯をかけてかき混ぜる)
【6】下痢が回復してきた時の食べ物
- おかゆ、柔らかく煮たうどん、柔らかく煮たそうめん
- パンがゆ(食パン、ロールパンなどをコンソメスープかポタージュに浸す)
- 湯豆腐、柔らかく煮た煮物(人参、大根、ジャガイモ、はんぺん、焼き麩など)
- 茶碗蒸し
- 白身魚の煮魚
- 熟したバナナ、煮リンゴ、擦ったリンゴ
- ヨーグルト
小児の下痢の場合
小児の下痢対応は私の子育て経験と救急医療勤務での経験を参考にして載せています。「他に相談できない」「判断に困る」など、親御さんが下痢の対応に困ったときに参考にして抱ければと思います。乳児、幼児は脱水になると体の状態が急変しやすく、症状の変化が早いので注意して観察する必要があります。かかりつけ医がいる場合は、先にいつも見ている医師に相談してくださいね。
小児の下痢・自宅での対応ができる症状を判断しましょう
症状をみる
以下の症状が1個以上あてはまる場合はすぐに受診をしましょう!
判断に困った場合は 救急安心センター(#7119)へ問い合わせる
- 下痢が1日5回以上ある
- 元気がない
- 水分を飲みたがらない、食欲がない
- おしっこが少ない、出ない
- 38.0度以上の熱がある
- 腹痛がある、おなかをおさえて機嫌が悪い
このような時は救急車を呼びましょう!
- 声掛けに対しても、反応が弱い
- ぐったりしている
- 水分を飲めない
- おしっこの1回量が少ない、または半日以上出ない。
子どもの状態は急変しやすいので、このような状態の時は様子を見ずに、救急病院か救急車を呼びましょう!
家庭で行えるケアー
【1】安静を保ちましょう
下痢・嘔吐の場合は胃や腸の粘膜が荒れています。腸の粘膜が荒れていると、水分や栄養が粘膜から吸収されません。
粘膜の安静を保つためには、胃や腸の運動をしずめ、体を休めるのが大切です。
ただし、脱水予防のために水分は少量づつこまめに摂らせてください。 こまめに飲ませることが重要です。
【3】食事、飲み物に気をつけること
- 下痢・嘔吐が激しい場合は、食事を摂らせないようにしましょう。食事を一時止めることで胃腸の粘膜を休め安静を保てます。ただし、食欲がある場合は消化の良い物を少量づつ食べさせましょう。
- 脱水予防のために、普段、飲み慣れている飲み物は大丈夫です (100%果汁は下痢を助長させます)
温かい番茶、白湯=さゆ(水を沸かし冷ましたお湯)、常温のスポーツ飲料などを一口(ひとくち)づつ数十回に分けてこまめに飲ませましょう。 - 味噌汁、スープ類などを一口(ひとくち)づつ数十回に分けてこまめに飲ませましょう。
※一度にたくさん飲んでしまうと、胃腸の動きを刺激して腹痛、嘔吐、下痢の症状が更に強くなります。こまめに飲むことがポイントです!
【4】下痢・嘔吐のときに避ける食べ物
- 冷たい飲み物・食べ物
- 100%果汁ジュース、缶詰のシロップなど
- 普通の硬さのご飯
- ラーメン、中華料理、ハンバーグ、から揚げなど脂肪の多い物
- ゴボウ、タケノコ、トウモロコシ、海藻など繊維の多い食べ物
- 貝、イカ、タコ、漬物など消化しにくい食べ物
- 生野菜、栗、にんにく、チーズなど発酵しやすい食べ物
【5】下痢が激しい時は水分と流動食を摂りましょう
- 白湯、番茶
- 小児用スポーツドリンク
- 重湯(おかゆの上の汁)
- 味噌汁、コンソメスープ
- 粉末スープ、液体ポタージュ
- くず湯(片栗粉に少しの砂糖を入れ、熱湯をかけてかき混ぜたもの)
【6】下痢が回復してきたときの食べ物
- おかゆ、柔らかく煮たうどん、柔らかく煮たそうめん、
- パンがゆ(食パン、ロールパンなどをコンソメスープかポタージュに浸す)
- 湯豆腐、柔らかく煮た煮物(人参、大根、ジャガイモ、はんぺん、焼き麩など)
- 卵豆腐、茶碗蒸し
- 白身魚の煮魚
- 熟したバナナ、煮リンゴ、擦ったリンゴ
- ヨーグルト
家庭で気をつけること
手洗い
- 家族全員がこまめに手洗いをする!
下痢、吐物を触ったとき、その他にもトイレの後、食事の前後など、あらゆる場面で流水と石鹸でよく手を洗う。 - 下痢、嘔吐の処理をした人は必ず流水と石鹼で手を洗う。
- 家族全員の手拭きタオル、浴室タオルを分け、毎日洗濯をする。
消毒
- 食器は洗剤を付けてよく洗い、乾かす。
- 身の回りを拭き掃除する。
特に「テレビのリモコン、ライトのスイッチ、ノブ」は濡れタオルかアルコール雑巾で拭く。 - 吐物で汚れた場所は、消毒液で消毒する。
- 下痢や吐物で汚染された物は、捨てられるものはビニール袋に処理用消毒液50ml程度を入れ口をしっかりと縛ってから廃棄する。それ以外はキッチンハイターで消毒後に洗濯する。
- トイレは毎回、次亜塩素消毒に湿らした、ぼろ布か使い捨てタオルで便座、蓋、床、ノブを毎回、拭き掃除する。
清掃後のごみはビニール袋に入れてしっかり口を閉め廃棄する
おしりのケアー
- おしりに付着した便はこすらずに、ぬるま湯でぬらした不織布かキッチンペーパーで優しく便を洗い流す。
おむつを下に敷いた状態でぬらしたキッチンペーパーで洗い流すと子どもの体力消耗を最小限にできます。
幼児はウォシュレットを利用する。
その後はトイレットペーパーでこすらずに、皮膚をおさえるようにして水分を取り除く。 - 洗った後は、ワセリンなどを薄くぬって皮膚を保護する。
(ワセリンが合わない方は小児科医から軟膏の処方を受けてください)
※下痢、嘔吐の消毒に効果的なのは次亜塩素系消毒液です
【拭き掃除の消毒液作成】
キッチンハイター(次亜塩素酸6%)約200ppm濃度を作成する
3ℓの水にキッチンハイター(10ml)をペットボトルのキャップ(1杯約5ml)で2杯入れる
【吐物処理用の消毒液作成】
キッチンハイター(次亜塩素酸6%)約1000ppm濃度を作成する
3ℓの水にキッチンハイター(50ml)をペットボトルのキャップ(1杯約5ml)で10杯入れる
まとめ
下痢、嘔吐は季節に関係なく起きる症状です。病院に受診すべきかの判断や受診後の自宅でのケアーの仕方が分からず、症状がぶり返すことがあります。また高齢者、小児は特に急変したり重症化になりやすいため、迅速な判断で対応していただけると回復も早くなります。熱中症、食中毒、ノロウイルス、他感染症での症状が出たときは「下痢、嘔吐で困っている方へ」がお役に立てれば幸いです。
野菜をMotto!!国産厳選野菜スープ
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