夏のことわざ春夏秋冬!のどごしツルツルそうめん

おばんでやす!ラグーハウスのまーみーです!
暑い日が続くと食欲も落ちて、サッパリしたものを欲しくなりませんか? 冷や麦、素麺、もり蕎麦、ぶっかけうどん、などなど冷たくて口あたりさっぱりする麺類を食べたくなります。七夕といえば素麺と本で読みました。なぜ七夕の日に素麺が食べられるようになったのか、素麺と冷や麦の違いは何なのかを調べてみたので紹介します。日本の食とそれにまつわる歴史やことわざを探ってみました。

目次

素麺とは

 素麺とは小麦粉(中強力粉)に食塩、水などを加えて練り合わせたあと、植物油を塗って、よりをかけながら引き延ばし、細長い麺上にして乾燥させたもの。冬に作って、翌年の梅雨明け頃まで熟成させるのが特徴。JAS規格では長径1.3㎜未満に成形したもの。手延べそうめんは、数本を合わせて伸ばしている。それ以外の素麺は平面に伸ばし機械で切ったもの。

ひやむぎと素麺の違い

 ひやむぎは小麦粉(中力粉)に食塩、水などを加えて練り合わせたあと、植物油を塗って、よりをかけながら引き延ばし、細長い麺上にして乾燥させたもの。冬に作って、翌年の梅雨明け頃まで熟成させるのが特徴。JAS規格では長径1.3㎜以上1.7未満に成形したもの。素麺との違いは太さです。

素麺のルーツ

 素麺は中国の「索餅(さくべい)」がルーツです。奈良時代から平安時代前期のころ、中国から「唐菓子(とうがし)(からくだものとも言う)」の一種としてむぎなわ(索餅)が伝えられました。索餅は小麦粉と米粉を練って細長くして、縄のようにねじり、それを茹でて酢や醬(ひしお)、塩や糖などにあえて食べていました。日本に伝わった索餅は麺として食べられていたようです。正倉院文書や『新撰字鏡』の記述に、「麦縄(むぎなわ)」「牟義縄(むぎなわ)」との文字があり、早い時期に仏教と共に伝わり、寺院などで食べられていたようです。江戸時代の『日葡辞書(にっぽじしょ)』には索餅はなく、「ソウメン」について記述されています。『本朝食鑑』には、素麺と索餅は同じものであり、平安時代から七月七日に食す習慣があると明記されていると書かれています。

また、七月七日と素麺の関係は、『日本を楽しむ年中行事』いよると、「中国の伝説上の五帝(高辛氏)の子どもが七月七日に水死し、霊鬼となって現れ、人々に病害を流行させたので、子供の好物であった索餅を作って供えたところ病害がおさまったという話があります。そこで七月七日に索餅を食べると病気にならないという伝説が日本に伝わり、素麵と関係づけられたとされています。」と無病息災を願って七月七日の七夕に食べられたんですね。

食のことわざ

  • 「塗り箸でそうめんを食う」「塗り箸で芋を盛る」
    つるつる滑って、はさめないことから、物事がうまくいかずやりにくいさま。うまく事が運ばない事のたとえ。

  • 「そうめんで首くくれ」「豆腐の角で頭打って死ぬ」
    役立たずの人間に見限って「もうどうにでもなれ」と、ののしる時の表現。


    ※ ずいぶんひどい表現ですが、昔の人は身近な食品を題材として、人生の機微に溢れた、いろいろの言い回しを考えたのでしょうね。

食のミニ辞典

そうめん(素麵、索麺)

 いわゆるめん類には、その製法から大きく3種類に分類することができます。1番目は、そば・うどんのように切って(または切刃と呼ばれる回転刃で細くする)作るもの、2番目はスパゲッティや冷麺(朝鮮ネンミョン)のようにノズルから押し出すもの(押し出しめん)そして3番目には、こねた物を引き延ばす製法です。
 そうめんは、この引き延ばす方法によって作られたものです。日本農林規格(JAS)では「手延べそうめん類」として、「小麦粉を原料とし、これに食塩、水等を加えて練り合わせた後、食用植物油を塗布してよりをかけながら、順次引き延ばした丸棒状のめんで、熟成が行われたもの」、と規定しています。これは太さによって区別され、手延べそうめんは直径1.3mm未満のもの、手延べうどんは直径1.7㎜以上のものをいう事になっています。

まとめ

素麺は炭水化物と塩と油で作られている為、人間に必要なエネルギー源です!昔の人にとっては、どれも貴重な材料で作られていた料理だったため、大事な時に食べる食べ物だったと思います。無病息災を願って、子供たちが無事に大きく成長できるようにとの願いを込めて、季節の節目、五節供の7月7日に食べられたものだと分かりました。食欲の落ちる暑い夏にぴったりの素麺を食べて、元気に夏を乗り越えましょう!

【参考文献】
『日本の食、その知恵としきたり』食文化研究所長 永山久夫〈監修〉2014年11月4日 第1刷発行 海竜社
『日本年中行事辞典 角川小辞典16』鈴木棠三 昭和53年10月25日発行 角川書店
『和食ことわざ辞典』永山久夫 著 2014年8月20日発行 東京堂出版
『食のことわざ春夏秋冬』沢野勉 2006年12月1日発行 全国学校給食協会
『日本を楽しむ年中行事』株式会社 三越 2004年10月18日発行 株式会社かんき出版

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